Maison Perrotte
フランスでコンフィチュールの名称を使うには、糖度が55%以上でなければなりませんが、Maison Perrotteのコンフィチュールは糖度50度。そのため、厳密にはステファン・ペロットが率いるMaison Perrotteのコンフィチュールを「コンフィチュール」と呼ぶことができません。
”美味しいコンフィチュールの本質とは果物そのもの。Maison Perrotteのコンフィチュールは全体の62%を果物が占めています。低温殺菌をしない独自製法のため、果物の量が多くなると水分を蒸発させる加熱時間を長くしなければならず、果物から風味や色が失われます。砂糖が多すぎると、果物の甘みが隠れてしまう。砂糖は多すぎず少なすぎないさじ加減が重要。使う果物の量とのバランスを見つけることで、果物本来の美味しさを引き出したコンフィチュールにすることができるのです”
ステファン・ペロットは、果物自体に含まれる糖分を巧みに操ることで、加糖しすぎることなく、果物の瑞々しい食感と色合いを味わえるコンフィチュールを作ることができます。
精肉職人、シェフ、営業マン、パン職人…ジャム職人
ステファン・ペロットはパン屋の息子として生まれ、精肉業から始まりブラッスリーの料理人、食品流通会社の営業を経験し、2000年にはパン屋を開業。数々の賞を受賞し、複数の店舗を切り盛りしていたところ、公認会計士の詐欺に遭い、財産のほとんどを失ってしまいます。食糧援助を受けるほど困窮していた2013年11月、子どもの頃に祖母が作ってくれたコンフィチュールの記憶を頼りに家の台所でコンフィチュールを作り始めます。近所のお店で販売してもらえるようになり、その後、あっという間に現在のMaison Perrotteへと成長させることに成功しました。
当時、ステファン・ペロットが誓ったこととはーーー
ジャムはパンにぬるもの、というイメージを払拭し、今の時代を映したコンフィチュールにする。厳選した果物で厳密な調理法に則って作ったコンフィチュールには、異なる食べ方がある、ということを示す。
完璧主義者であるステファン・ペロットは、自身のコンフィチュールをコンクールに出品。2014年、フランス最優秀コンフィチュール職人賞を受賞。2015年、コンフィチュール世界選手権で優勝。2023年現在、この2つのタイトルを勝ち取ったフランス人はステファン・ペロットだけです。
2022年、ステファン・ペロットの右腕を務めてきたクリステル・モンがコンフィチュール世界選手権で優勝。
Maison Perrotteでは、二人の世界最優秀職人が毎日、コンフィチュールを作っています。